今年から、所得税を引き下げて、その分住民税を上げることになったという内容は以前紹介しましたが、その関係で住宅ローン減税のシステムが若干変わるようになりました。
たとえば、平成18年度の住宅ローン減税控除前の所得税額が23万円で、ここから20万円の住宅ローン減税の適用を受けるサラリーマンがいるとします。この場合、一年間の所得税額は23万円-20万円=3万円です。
この方の平成19年度の住宅ローン減税額および年収が平成18年度と変わらないと仮定した場合、平成19年度の所得税を計算するとどうなるでしょうか。年収が変わらなくても19年より所得税額が下がり、その分住民税が上がるので住宅ローン控除の適用を受ける前の所得税額は23万円から18万円に下がります。(18万円というのもあくまで仮定です。)したがって、所得税額が5万円安くなったため、住宅ローン減税20万円が全額控除しきれないということになってしまうのです。
これではあまりに気の毒であるということで、引ききれなかった20万円-18万円=2万円を値上げした住民税から返還するという救済制度が今回できました。
今年度の年末調整の結果、源泉徴収票に記載してある「源泉徴収税額」の欄が0円で、なおかつ住宅ローン減税の適用を受けている方は、今回のケースに該当する可能性が非常に高いので、是非、お住まいの市区長村役場へ①源泉徴収票と、②年末時点でのローン残高を記載したメモを持ってたずねてみてください。
安井会計事務所は経営基盤のより一層の安定を図るため、2007年9月3日より法人化いたしました。今後は、「税理士法人 安井会計事務所」として、更なる充実したサービスをお客様にご提供できるよう、スタッフ一同頑張っていきたいと思います。今後とも安井会計事務所をよろしくお願いいたします。
2007年9月吉日
平成19年1月より地方分権を進めるため、国税である所得税を引き下げ、その引き下げた分に相当する金額が地方税である住民税に追加して課税されることになりました。
所得税と住民税は、ともに一年間の収入をもとに課税される性質の税金ですが、これらは課税時期が異なります。毎月給料から所得税と住民税が差し引かれている方の場合、所得税額は、働いた月の所得額を年ベースに換算し、それを12で割ったものが毎月の給料から引かれます。これに対し住民税は、前年度の所得額を基準として計算し、それを12で割ったものが6月から翌年5月にかけて引かれます。したがって、今回の改正による所得税の引き下げ対象となる所得は平成19年1月以降からの給料であるのに対し、住民税の引き上げ対象となる所得は平成18年の1年間分の給料となります。
少しわかりにくいかもしれませんので、具体例を挙げてみます。給料の支払が月末締めの翌月15日払いの方の場合、平成19年4月15日に支払われる給料から引かれる所得税額は、平成19年3月1日~31日までの間に働いた分であるのに対し、住民税額は、平成17年1月~12月までの間に働いた分の12分の1となります。つまり、平成19年5月までは平成17年分の所得をベースに計算した住民税を払い続けることになるので、この方の給料から引かれる住民税が高くなるのは平成19年6月15日からなのです。
以上の理由から、給与所得者の多くの方は、住民税の金額は去年と変わらないのに、1月以降の所得税額が安くなっているはずです。税金が安くなったと喜んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな喜びもつかの間、6月から高くなります。
国側は、所得税の一部が住民税にシフトされただけなのでトータル金額は以前と変わらないことをアピールしていますが、平成19年度より定率減税が全廃され、なおかつ、一定以上の所得の方に対しては所得税率が若干引き上げられているので、結果的に所得税額は高くなっています。
平成19年度税制改正によって、減価償却の計算が変更されました。改正点を説明する前にまず、従来の減価償却について概要を説明いたします。
従来、減価償却資産を取得した場合には、正常な状態で手許にある限り、全額を償却(経費計上)することができませんでした(取得価額の5%までの償却)。例えば、100万円で購入した自動車は、自動車として稼動する限り、5年間かけて95万円までしか償却できません。残りの5万円部分については、当該自動車を売却や除却した時に初めて経費計上できるのです。
これが、平成19年4月1日以後、新しく減価償却資産を取得する場合、1円になるまで償却することができるようになります。つまり、上記の100万円の自動車を平成19年4月1日以後に取得したとすると、正常な状態で手許にあったとしても、5年間かけて99万9999円まで償却することができるのです。
また、平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産について、平成19年4月1日時点ですでに取得価額の5%になるまで償却が済んでいる場合、従来償却することが認められなかった残りの5%を、5年間かけて1円になるまで償却することができるようになりました。例えば平成12年に100万円の自動車を取得した場合、平成19年4月1日時点では既に償却は済んでいるため、残存価格は5万円ですが、この5万円をさらに5年間かけて1円になるまで償却することができるのです。
全額を償却せずに最後の1円だけ残しておく理由は、確かに資産を持っているという事実を帳簿上記録しておくためです。(これを備忘仕訳といいます。)
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