平成19年度税制改正によって、減価償却の計算が変更されました。改正点を説明する前にまず、従来の減価償却について概要を説明いたします。
従来、減価償却資産を取得した場合には、正常な状態で手許にある限り、全額を償却(経費計上)することができませんでした(取得価額の5%までの償却)。例えば、100万円で購入した自動車は、自動車として稼動する限り、5年間かけて95万円までしか償却できません。残りの5万円部分については、当該自動車を売却や除却した時に初めて経費計上できるのです。
これが、平成19年4月1日以後、新しく減価償却資産を取得する場合、1円になるまで償却することができるようになります。つまり、上記の100万円の自動車を平成19年4月1日以後に取得したとすると、正常な状態で手許にあったとしても、5年間かけて99万9999円まで償却することができるのです。
また、平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産について、平成19年4月1日時点ですでに取得価額の5%になるまで償却が済んでいる場合、従来償却することが認められなかった残りの5%を、5年間かけて1円になるまで償却することができるようになりました。例えば平成12年に100万円の自動車を取得した場合、平成19年4月1日時点では既に償却は済んでいるため、残存価格は5万円ですが、この5万円をさらに5年間かけて1円になるまで償却することができるのです。
全額を償却せずに最後の1円だけ残しておく理由は、確かに資産を持っているという事実を帳簿上記録しておくためです。(これを備忘仕訳といいます。)
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